- ──
- 牛舎にはどのくらいの牛がいるんですか?
- 石山
- 搾乳してるのが40頭ぐらいですね。
- ──
- 放牧してる牛もいましたね。
- 石山
- 10頭ちかくね。
- ──
- 今朝工場でビン詰めしていたのは、牛たちの採れたての生乳なんですよね?
- 石山
- そうですね。
- ──
- この牛たちは今、お昼ご飯を食べているところですか?
- 石山
- お昼ご飯ですね。
- ──
- 毎日干し草を食べているんですか?
- 石山
- 干し草だけとは限らないんだけども。色々とその時に合わせて、夜は夜で、朝は朝で、いや、朝と夜は一緒か。
- ──
- 今は何を食べていますか?
- 石山
- 今ですか?干し草ですね。
- ──
- ホロシリ牛乳が美味しいのはナゼなんですか?
- 石山
-
何でなんでしょうね。
やっぱり健康な牛をつくることでないかな。
あのね牛乳はね、しょっぱい牛乳もあるんだよ。
乳腺炎てのがありますよね。人間でも。乳房の炎症です。炎症を起こしたりするとしょっぱくなるんです。
- ──
- えー!
- 石山
- 健康な牛の牛乳は甘いんです。
- ──
- そうですよねホロシリ牛乳は甘いですよね。しょっぱいのは不健康ってことですか?
- 石山
- そうです。細胞知能が高くなると乳腺炎になりますから。プツプツっていう塊ができるんです。それを毎日朝晩、絞る前に見て検査しているんです。網状のものに通してそれで確認するんです。
- ──
- こちらの牛乳は、75度で30分間の低温殺菌とお聞きしました。
- 石山
- 低温とは言わないらしいですけどね。
- ──
-
この時間はお父さんこだわりの時間ですか?
低温殺菌って難しいのでしょうか?
- 石山
-
難しいですよ、いや〜難しくはないですけれども。ちゃんと温度計を見てれば大丈夫じゃないですか。
この牧場をはじめる前にあちこち飲んで歩いて、
その頃もいろんな酪農の先駆者がいましたから。
そういう所に行って飲んでみて、
「あ、この温度が一番美味しいな」と思ってそうしたんですけどもね。
- ──
-
なるほど、いろいろ研究されての75度で30分間なんですね。
ホロシリ牛乳はそのまま飲むのが一番おいしいと思いますが、お料理に使ったりもしますか?
- 石山
- うちですか?シチューですね。
- ──
- ああ、お母さんのシチューですね。美味しいですか?
- 石山
-
美味しいですよ。
海外なんかには高温殺菌の牛乳も売ってるでしょ。
そういうのは加工製品とか料理に使って、
飲む牛乳は低温殺菌のものを飲むと。
- ──
- 低温殺菌の牛乳はなかなかないですよね。
- 石山
-
そうですね。なかなか無いですね。
あとビンに入ってるからといって低温殺菌の牛乳とも限りませんから。
ただパックの牛乳をビンに入れただけっていうのも。
- ──
- ビンにこだわる理由は?
- 石山
- おいしいから。
- ──
- おいしいから!シンプルですね
- 石山
-
シンプル イズ ベストじゃないですか。
牛乳がパックになったのは、
運んだり、詰めるのに便利だったから。
便利さを追求したらそうなりますよね。
- ──
- ビン牛乳って温泉でしか飲んだことがなくて、小学校の給食の牛乳も紙パックだったんです。
- 石山
- 私たちの時はビンでしたよ。
- ──
- あ〜ビンで飲みたかったですね。
- 石山
- 札幌のオーロラタウンに行って毎日買ってください。
- ──
- 札幌大通りの丸井さん地下の「きたキッチン」でも販売していますよね?
- 石山
- そうですね、あと、毎週火曜日に旭川の「きたキッチン」にも牛乳とコーヒー牛乳を入れてます。新さっぽろにも。
- ──
- 先ほど工場で、沖縄に発送される牛乳を見ましたが地方配送もしているんですね。
- 石山
- そうですね、送料の方が高いですけどね。
- ──
- 贅沢ですね。
- 石山
-
贅沢ですよ。
東京なんかにも大ビン2本入りの箱を毎週送ってたんですが、2本じゃ送料の方が高いから、たくさん入れて送って分けたらいいんじゃないかなと思ってね。でも「うちの主人は美味しいものにはいくらでもお金かけるんです」って。そういう方もいらっしゃいますよ。シェフの方だったかな。
- ──
- ところでおいしい牛乳にはお水も関係してるんですか?
- 石山
- お水は大事ですよ。昔は井戸水を使っててね。昔新冠に台風が来て洪水があって、井戸水の中に泥水が入ってしまったんですー。サルモネラ菌が発生してね、馬は出荷できなかったですね。うちは上水道ですからね。北海道のお水は美味しいから。
- ──
- ところでお父さんこれは?ダースベーターが好きなんですか?
- 石山
- うちの子どもたちはみんなスターウォーズファン。夜になると光るんですよ、目が。
- ──
- まじですか!!!
- 石山
- ここらへんシカが多いから、シカの角をもらって。みんな気持ち悪いって言いますね。
- ──
- 小人もいますね。
- 石山
- 白雪姫の置物を探してたんですよ。でもなくて。スターウォーズは札幌で買ってきたんです。ドンキホーテ。かぶるやつもありますよ。だいたい全部揃ってます。
有限会社 鈴の鳴る道
ホロシリ牛乳は石山牧場が生産を担い、有限会社鈴の鳴る道が、製造・販売を担っております。生産調整で牛乳が廃棄されていた1980年代後半。
「規模の拡大ではなく自分たちが育てた牛から牛乳を作り、自分たちで販売したい」という思いから、89年に赤井川村に一家で引っ越しました。
縁あって牧場で生乳の加工技術について学ぶ機会をいただき、
92年に新冠に戻り、開業に向けての準備をスタート。
96年6月にいよいよ施設の許可がおり、製造と販売を開始。
近隣町村への宅配牛乳は、おかげさまで700件を超えます。
低温殺菌・成分無調整で、牛乳が苦手という人でも「これだけは飲める!」という方もいらっしゃいます。ビン詰めのスタイルもこだわりで、ビンに口をつけて飲んでいただく味わいをお届けしたいから。
2014年からは、酪農学園大学、乳業会社を経てUターンした次男の翔(かける)が、牧場の生乳を使ったチーズの販売も始めました。
これからも新しいことを考えながら、安心で安全な商品を作り続けます。
商品に関するお問合せ
TEL(0146)47-3178
*表示価格は税込です