石山牧場について

石山牧場 - MILK PLANT

© Hide Tsutsumi
© Hide Tsutsumi

NIIKAPPU - 競走馬の故郷から 北海道/新冠

新冠町での馬の育成は、幕政時代の寛政11年(1797)にさかのぼります。明治・大正、そして戦後の昭和22年(1947)に至るまで新冠御料牧場が置かれたこのまちは、軍馬・曳き馬の名産地として栄えました。昭和後期以降に入ってからも“強い馬”が育つ土壌は変わることがなく、キタノオー、ハイセイコー、オグリキャップといった名馬により、新冠の名は天下に轟きました。
今もなお、3700頭を超えるサラブレッドがのびやかに育っています。
「ポロ・シリ」。
アイヌ語で「大きな山」を意味する日高山脈の主峰・幌尻岳(ほろしりだけ)から、流れ出す雪どけ水が大地を潤します。新冠町は面積の77%を森林部が占めており、牧場地帯は町内のわずか0.5%に過ぎません。しかし、厚別川や新冠川など河川の沖積地を覆うのは、肥沃な褐色低地土と灰色低地土。加えて斜度3〜8度の緩い傾斜地が、牛馬の放牧に利便性を与えているのです。
日高・新冠地方は道内でも雪が少なく、冬季の気温も穏和に推移。年間で2000時間弱の日照時間を持つ、恵まれた土地です。また、海から吹く潮風によって病害虫の発生が抑えられるのも、畜産業が栄えた理由のひとつ。

夕方、判官岬に陽が沈む。日高屈指の絶景スポットであり、北海道でも珍しいオオバナノエンレイソウの大群生地として知られます。
山と空。海から吹く風に守られて。新冠の命は、静かに、強く、育ちます。

いしやまぼくじょう

北海道新冠町。サラブレッドの故郷で有名なこの町は酪農地帯でもあります。生産調整で牛乳が廃棄されていた1980年代後半。「規模の拡大ではなく自分たちが育てた牛から牛乳を作り、自分たちで販売したい」という思いから、89年に赤井川村に一家で引っ越しました。
縁あって牧場で生乳の加工技術について学ぶ機会をいただき、92年に新冠に戻り、開業に向けての準備をスタート。96年6月にいよいよ施設の許可がおり、製造と販売を開始。今では、近隣町村への宅配牛乳は、おかげさまで700件を超えます。
石山牧場の母牛は、次の子牛が生まれるまでの間乳期間を青空の下で過ごします。約2年間、屋外の丘陵地で新冠の太陽の光を浴びながら暮らした牛たちは、健康そのもの。
石山牧場が建つのは、新冠町の緑丘地区。周辺には牧草地が広がり、牛たちが食む草が青々と育ちます。北を望めば、そこに座しているのは堂々とした日高山脈。晴れた日にはその一座、イドンナップ岳の姿を目にすることができます。牧場スタッフが「日高富士」と呼び、敬う、美しい山です。

Delivery FACE to FACE

人の手から、人の手へ。
本当の牛乳をあなたのお家へ。

「違いが分かる味わい」

 空になった牛乳びんを手に家の中から現れたご婦人に、「あら、すみませんねえ」と声を掛けながら新鮮な牛乳の詰まったびんを手渡すのは石山一子(かずこ)さん。新冠町緑丘のホロシリ牛乳ミルクプラント「鈴の鳴る道」の代表だ。夫の政司さんが飼育する40頭の乳牛の乳で作る「ホロシリ牛乳」を週4回宅配。パン屋や温泉施設に届けたあと個人宅への配達が始まる。
2014年5月30日 朝日新聞DIGITALより
 石山夫妻は赤井川村の牧場で3年間勉強し、1996年から牛乳の製造宅配を始めた。ホロシリ牛乳は加工をしない成分無調整で、ビタミンの減少や乳酸菌の死滅を防ぐ75度15分間の低温殺菌。「私も結婚前は牛乳嫌いでしたから違いがわかるんです。嫌いな子でも飲めるので試してほしい」と一子さん。「ミルクコーヒー」がまた絶品。フレーバーでなくコーヒー粉末を使うので味わいが違う。そして昔ながらのびんと紙ふた。

 販売の9割以上を占める宅配は700軒をこえ、高齢者が多い。「よく話しかけられます。話し込んでると仕事にならないけど、それが配達のだいご味です」と政司さんが言えば、一子さんも「社会福祉協議会から安否確認を頼まれることもあります」。経営は大変だが、今春は消費税増税分だけの値上げにとどめた。「封筒にお金を入れて待ってるのを見ると、とても値上げなんてできない」。

 大学を出て乳業会社にいた次男の翔(かける)さんが戻り、チーズ製品が加わった。口コミで広がる宅配に助けられてきた一子さんが翔さんに伝えたいことは「牛乳のお客さんが基本なんだよ」。

 (文と写真・塚田敏信)
新聞記事
牛の飼料を発酵させ、貯蔵しておくためのサイロ。幾度も取り壊されそうになりつつ、お父さんの思い入れから残されています。
石山家の外壁と、塗り直されたサイロの壁はおそろいのカラーリング。二棟の小さなサイロは、石山牧場のシンボル。
「べーべーべーべー!」

この独特の呼び声が聞こえると、青草を食んでいた牛たちは我が家へと帰ってきます。広大な約4ヘクタールの丘陵地のどこにいても牛たちの耳に届き、家路をうながす声。それは、ホロシリのおじいちゃんから息子へ、そして孫へと伝わった牧場の歌。
石山牧場で育成される牛は少数精鋭。 約40頭の牛たちから、毎朝新鮮な牛乳が生まれます。
一般に市場に出回る牛乳は120℃×2秒のウルトラ高温殺菌処理が施されています。大腸菌は死滅しますが、牛乳には独特のこげ臭が残るため、この味が苦手という人も。石山牧場のこだわりは低温殺菌。75℃の殺菌温度が、本来のうまみと栄養たっぷりの牛乳を生み出す秘訣です。

石山牧場の牛乳はホルスタイン種から、チーズやヨーグルトなどの乳製品は乳の脂質の高いブラウンスイス種からつくられます。
西は日高町、東は浦河町まで。毎朝、約500本の瓶詰め牛乳が、近隣のまちへと運ばれます。月1回は新冠の小中学校へ。「学校給食の牛乳がおいしい」。子どもたち一人ひとりの声が、お母さんリピーターを生んでいます。
昔懐かしの瓶牛乳。
やっぱり瓶詰め牛乳はおいしいんです。

競走馬を育てる町は、 牛も豊かに育ちます。

まるで生クリームのような飲みごこち - SAFETY RELIEF AND PEACEFUL まるで生クリームのような飲みごこち - SAFETY RELIEF AND PEACEFUL

“サラブレッド銀座”があり、
競走馬のイメージが強い新冠町。
そんな新冠町で自社の牧場で生産した牛乳を
加工・販売、宅配まで一貫して行っています。
牧場からお客様の手元まで
牛乳の最初から最後まで
安心・安全な「食」づくりをお届けします。

Milk & Cheese - 牛乳&チーズ

支えてくれる地元の人に 良いものを届けたい、
そんな想いで、20年。

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TEL(0146)47-3178 *表示価格は税込です

石山牧場

有限会社 鈴の鳴る道

horoshiri-milk

石山牧場|有限会社 鈴の鳴る道|〒059-2415 北海道新冠郡新冠町字緑丘24 石山牧場|有限会社 鈴の鳴る道|〒059-2415 北海道新冠郡新冠町字緑丘24